《MUMEI》

岡ヤンが作りだすゆったりとしたペースの中、後続のマシン達は思い思いのアクションを見せていた。


ゼッケン19のパンチパーマは、時折マシンのペースを落として岡ヤンとの距離を開け、短いダッシュを繰り返していた。


他のマシンも暴走族のようなローリングを繰り返しながら、タイヤの表面温度を高めたりしていた。

だがレースに参加しているマシンが履いているのは全てノーマルのタイヤだ。

タイヤを温めるというよりも、緊張を和らげる目的か、あるいは雰囲気を味わっているのだろう。


20台の隊列は、S字クランクのラインを綺麗に揃えて辿っていった。

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