《MUMEI》
バンド
結局、私のクラスはバンドをやることになった。


そして、今はメンバー決め。



「やっぱり俺がvocalだな〜♪」

「私はドラムやりたぁ〜い」


「私はギター♪」


口々に皆はそう言う。


私は………


どうしようかなぁ…。


「秋菜はキーボードやりなよ♪ピアノうまいんでしょ!?」


千夏がイキナリそんなことを言ってきたので私は何も言えなかった。


「秋菜は何でも出来るだろ!!天才だし!」


あっ…

まただ………


夏川が雅樹とかぶる―…。


雅樹と夏川の笑顔がどことなく似ていた―…………。


雅樹は…
今頃、何をやってるのかな?


新しい歌のレコーディングとかやってるのかな…。


次の番組の打ち合わせとか…。


私…………
何、考えてるんだろう。


付き合ってもいないのに。

彼女でもないのに。


雅樹のこと忘れたいよ。
雅樹には"忘れないで"って言われたけど……。


何で私はこんなに胸がズキズキするんだろう。



「秋菜?キーボードやだ??」


ボーっとしていた私に遥が心配そうに聞いてきた。


「あっ…いいよ…私でいいなら」

「じゃあ決定だ♪私と千夏と夏川と秋菜!あと1人誘お!!」


「じゃあ真琴(マコト)でいいだろ」

真琴とは夏川の男友達。


「真琴くんギターできんの??」


「なーに言ってんだよ!!アイツギターだけは上手いんだよ!お〜い、真琴!」


夏川が呼ぶと他の友達と話していた真琴が走ってきた。


「何だよ、雅也」


「文化祭でバンドやんじゃん?ギターやってよ!!お前ギターは出来るだろ?ちなみにメンバーは千夏と遥と秋菜と俺♪」


「他にやる奴がいないならやるよ!!」


「よっしゃ!!決まりだ♪」







バンドのメンバー決定。


私たちは放課後、曲を決めることにした。

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