《MUMEI》
再びの出会い
「はぁ〜‥退屈ぅ〜」
あたしはテストで帰りが早いからと言う理由で、誰も居ない店の店番をさせられていた。

あたしは、一応置いておいた参考書をパラパラとめくった。

(…神月こーこーって…ここらトップの学校だよな〜‥)
あたしはふと彼の姿を頭に思い浮かべた。
(やばいっ!カッコイイわぁ〜///)
あたしは頬を赤く染めた。

―ガララッ
店のドアが開いた。
あたしは我に返ってドアに視線を移した。

小学二年生ぐらいの男の子が入って来た。
男の子は学年誌コーナーへ行き、迷わず一冊を手に取りレジへ来た。

「コレ下さい。」
男の子はカウンターから少しだけ頭を出し、本と五百円玉を差し出した。

あたしはそれを丁寧に紙袋に納め、お釣りと一緒に手渡した。

男の子は、
「おねぇちゃん、ありがと〜」
と言いながら扉を閉め、やがてその姿は見えなくなった。

あたしは急に眠気が襲って来て欠伸をし、参考書を枕替わりに眠ってしまった。

「―ません!―すみま…。」
「うっるさいなぁ…。」

あたしが目を擦り顔を上げると、あの彼が目の前にいた。
あたしは夢だと思い、頬を引っ張った。


―痛い―

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