《MUMEI》

「ここは…。」


私は夢でも見ているのかと思った。


「ようこそ、扉の中へ。」


大きな椅子に、黒い子が座っていた。


なんか
可愛い…。


「あの、あなたが声の主ですか?」


「はい。」


「私の手を治してくれるんですよね?」


「はい。でもあなたの手を治すかわりに、あなたから何かを貰います。」


「何かって何?」


「それは秘密です。」

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