《MUMEI》
作り笑い
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チナツ「じゃんじゃん行くよ〜!!」


千夏は気分がのってきたのか…

テンション高すぎ…。


ハルカ「次はコレいってみよ〜♪」


遥もテンション高すぎ…。


マサヤ「俺も歌っちゃうよ〜♪」


雅也も…………。


3人は私と真琴とゆう存在を忘れ、熱唱中。


マコト「テンション高いな〜」


「そうだね〜」


マコト「俺は無理だわ」


言ってなかったけど、真琴は基本的クールな性格。


普通な時は本当にクール。


そんな真琴と、こんなハイテンションな雅也がどうして友達なのか私には分からない…。


マコト「秋菜さぁ…クールだよね」
「真琴だってクールじゃん」


マコト「そうか〜??普通じゃね??」

雅也と比べたら俄然クールですよ。


「クールすぎ」


マコト「秋菜だってクールすぎ」


そんなつまらない言い合いをしていた私と真琴は次第に笑顔になっていった。



そんな私と真琴の姿を見ていたある人は、凄く切ない瞳をしていたんだ…。



私は、それを全く知らない…。









ごめんね…



千夏―………………













私と真琴は最後まで2人で話していた。



相変わらずハイテンションな3人は最後まで歌っていた。



時刻はあっという間に19時。



私たちは、それぞれの家路を急いだ。






マサヤ「今日、楽しかったな」


「うん。成功して良かった」


雅也は満足気な顔で夜空を見上げた。


私も空を見上げた。


「最後の曲が良かったのかな…」

雅樹の曲だもん…。


雅樹は皆に愛されている、トップアーティストだもんね。


すると、雅也は黙り込んだ。


あれ?
私、変なこと言った??


「秋菜は………アイツの歌……好きか??」


雅也が私の顔も見ずにイキナリ聞いてきた。


多分、アイツとは雅樹のことかな…。


ってか"アイツ"って………


友達じゃないんだから。


「"last time"は好きかなぁ…」


「……ふ〜ん……まぁ、いい歌だよな」


雅也?


様子おかしくない??


「雅也、どうした―………」


「あっ!!秋菜んち着いた!んじゃまたな!!」


雅也は私の言葉を遮って、笑顔で手を振って走っていった。





その時私に見せた笑顔…





それは"作り笑い"だった―…。







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