《MUMEI》
手作りお弁当
「昼休みだ〜」

4時間目終了のチャイムが鳴ると同時に義人が叫ぶ…
「宗ちゃん、カズ、飯食いに行こうぜ」

カズは教科書を鞄にしまっている

「まぁ稟とミッチーが来るまで待てよ」

「う〜……」


一分後…

「みんな〜おっまた〜」

稟とミッチーが来た…

「お〜よし、行くか…」


三人で席を立って稟達の所に向かおうとすると…

「す…すみませ〜ん…那須宗一さんはいますか〜?」
か弱い声が教室に響く…

教室の扉の所に遠慮がちに立つ声の主は…

「紗枝…!?」

クラス中が俺を見る…

気にせず紗枝の元に向かう
「…あ!」

俺を見た瞬間、紗枝の顔から不安さが消えた…

「どうかしたのか?」

「うん…えっと…これ…」
恥ずかしそうに何かを出す
「……弁当か?」

「うん…一応…私が作ったんだけど…」

成る程…だから照れてるのか…

かわいいな…

「あ…い…いらなかったら…」

紗枝の手から弁当箱を受け取る…

「ありがたく貰うよ…」

そう言って頭を撫でてやる
「………………」

紗枝は笑顔になった…

「昼飯はどうする?一緒に食うか?」

「いいの?」

「ああ…でも、俺のダチも一緒でいいならな…」

「ぜ、全然いいよ」

「そうか…じゃあ行くか」
「うん、お兄ちゃん」



『…………お兄ちゃん?』

『……えぇぇぇぇぇ!?』

…四人共驚きすぎだ…

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