《MUMEI》 世界一の幸せ者「おいっ、涼風待てよ」 ようやく涼風に追い付く… 「涼風…」 「…………………………」 涼風は振り向かない… 「…?…」 不思議に思い涼風の前にまわる… 「!!!!!」 涼風は…泣いていた… 「ど…どうした?どこか痛いのか?」 涼風は黙って首を横に振る 「と…とりあえず…人のいない所行くぞ?」 涼風は黙って頷く… 屋上 今の時間は誰もいない… とりあえず涼風が落ち着くまで待つ… 「落ち着いたか?」 黙って頷く… 「…どうしたんだ?」 「…女の…嫉妬は…醜い…ですか…?」 「……え?」 「女の嫉妬は醜いですか?」 涼風が珍しく大声を出す… 「醜い…ですよね…」 「…………そうかなぁ…」 「……え?」 「女に嫉妬してもらえる男は幸せだと思うぞ」 涼風はきょとんとしている 「…だって、女でも男でも嫉妬するって事は、それぐらい相手を好きだって事だろ?それは、とても光栄な事じゃないか」 「…………………………」 涼風は複雑そうな顔をしている… まったく…かわいいなぁ… 「だから、俺は世界一の幸せ者かなぁ」 涼風の頭を撫でながら言う 「………………………」 涼風の顔は真っ赤になる… 「……迷惑では…無いですか…?」 「四人も三人も同じだ… 逆に、涼風だけ離れてて、寂しかったぞ」 涼風がまた泣く… 「お前は長女だ、しっかりしなきゃいけない…」 「…はい…」 「…でも…」 涼風を抱きしめる… 「お前は俺の妹だ」 「!!!」 「もっと、甘えてくれ」 「…………………はい…」 涼風が泣き止むまで… 俺は涼風を放さなかった… 前へ |次へ |
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