《MUMEI》
私だけ…??
,




マコト「秋菜、ちょっといい?」



真琴に突然、呼ばれたのは11月に入って10日が過ぎた日のことだった。


「いいけど…何?」


マコト「秋菜って……好きな人とか気になってる人いる?」


好きな人……??


気になってる人…??


いるのかなぁ…。


その時、私の頭の中には太陽のような笑顔をした誰かが姿を現した。


誰……だろう?


マコト「いる?」


「あっ…あぁ〜いないかなぁ〜」

いない…よね…。


マコト「そっか!!じゃあ、また明日な!!」


真琴は笑顔で去っていった。


マサヤ「秋菜〜!帰ろう!」


何だったんだろ。














私と雅也は今日も他愛もない話をしながら家へと向かう。


マサヤ「そういえば、秋菜さぁ〜真琴と喋ってただろ!?何、話してたんだよ〜!!」


「ん〜とね、真琴が好きな人いる?って聞いてきたの」


私がそう言うと、雅也は立ち止まった。


「雅也?」


マサヤ「何て……答えた?」


「私に好きな人がいると思う?いないって答えたよ」

すると雅也は歩き出した。


マサヤ「真琴やっぱり……」


「何?」


マサヤ「いや!!何でもない!じゃ、また明日な!!」


「あっうん…」


何なの??



何か私だけ何も知らないみたいじゃん……



何か………




寂しい………。

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