《MUMEI》 「…」「…」「…」「…」 まじかよ… その場で山田の話を聞いた全員がそう思ったに違いない。 山田は、俺らの中で唯一、彼女ができたことがないやつだった。 いつもバカにされていた山田は躍起になって「ラッキーカラー」に頼りだした。 毎日その日のラッキーカラーのものを身につけていた。 全員、バカだこいつと更にバカにしていた、が… 「ラッキーカラー…侮りがたし…」 ボソッと、山田が言った途端、俺の身体にゾワッと何かがキタ。 俺も、彼女がほしいっ―― その日から、俺のラッキーカラー生活が始まった。 前へ |次へ |
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