《MUMEI》
もう1つの理由
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長い沈黙。


教室に響く"ザーザー"とゆう雨の音。


その雨の音と沈黙の続きを邪魔したのは………


マサヤ「俺……千夏のところ行ってくるわ」


…………雅也だった。


え……。
行っちゃうの……??


マサヤ「俺…行くわ」


そう言って雅也は歩き出した。

「ちょっ……」


雅也を追いかけようとした…

その瞬間……


マコト「待って」


真琴が私の腕を掴んだ。


その間に雅也は教室を出て行ってしまった。


マコト「秋菜は此処にいて」


「………うん。此処にいるよ」


私はそう答えた。


だって真琴が凄い切なそうな目をしてたから。


真琴は私の手を放した。


そして近くにあった椅子に座った。


マコト「…俺のこと最低だと思う?」

「何で?」


マコト「千夏のことフッて」


「千夏のこと可哀想だとは思うよ…だけど真琴は自分の素直な気持ちを千夏にちゃんと伝えたんでしょ??恋愛での好きじゃなくて友達としての好きって」


マコト「うん…」


「なら、いいと思うよ…千夏はそれだけで十分だと思う…」


私は思ったことをそのまま真琴に伝えた。


真琴は私が言い終わると俯いてしまった。


私たちの沈黙の邪魔をするかのように雨は降り続ける。





時計に目をやると4時半をさしていた。


もうそんな時間だったんだ…。



マコト「なぁ、秋菜」


「何?」


マコト「何で千夏のことフッたと思う??」


「恋愛としては好きじゃないからでしょ…?」


マコト「それもそうだけど…もう1つ理由があるんだ」


「え…?」


もう1つの理由?





マコト「俺サ………











秋菜のこと好きなんだ―…」









雨は降る…


降り続ける………





私の今の気持ちを揺さぶりながら…………








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