《MUMEI》

国雄の体は約2メートル、俺から見てもでかい。

筋肉隆々の体は素人のものには見えない。
腹筋から脇腹、格闘家のように筋繊維が体に張り付いている。

鍛え抜かれた体、日本人離れした甘いマスク、世の女性達はどれくらい彼に投資してきたのだろうか。




蔭り帯びた彼自身も女性達を虜にさせてきた要素の一つと言える。
彼の体に宛がわれたそれは尋常でない大きさだ。
それは牡の強さであり力の誇示でもある。

そしてまるで飼い馴らしてあるかのように欲求のコントロールが上手い。

あっさりイったりなんかはまずしないし、真の芯の大きさはそれを超え凶器とも言える耐久性と硬さを持ち合わせた。
一つの独立した生物とも考えられる。


男が男を無理に抱くときは暴れられてそう思うようにいかないだろうに彼は軽々と女性を強姦するように一方的性欲処理としていとも簡単に俺を奪った。


野生的で粗雑、しかしその強攻が体に付いた痣のように脳裏に焼き付いて離れることはなかった。

達した回数さえも分からないほど溺れ喘いだ。






俺みたいな人間を抱く男なんているはずないと思っていた。


過去、義兄に抱かれ続け、自分より大きな男にしか欲情しなくなり、痛みが快感であるという破綻しきった『本当』を知る。

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