《MUMEI》
揺り篭
自ら足を持ち上げてさらけ出された秘花の奥はローションで満たされ表皮とは全く別の触感だった。


慎重に掘進して行く。

最初の締め付けが終われば指より道は狭いが内が俺を受け入れるのもそう遅くなかった。

「は……ぅ  ン、 は 」

高遠が喘ぐごとに蕾をこじ開ける力が緩む。
緩む前に奥へ沈ませて行く。
開かれた内は俺を溶かすように包み込む。




「……分かる?全部呑んだの。」

「……う ン、」

ここからの高遠は絶景で、俺と接するとこから陥落寸前の虚ろな面持ちまで見られる。

「突いていい?」

黙って高遠が俺の肩に足を乗せた。
つまりは良いということだろう。



「…………アッ、 アァ」

呼吸で上下する体に合わせてゆったり揺り動く。
首に足が巻き付いてくる。




  ズチュ……ッ グチュ …………






繰り返しの抜き挿しも一回一回が初めて知る刺激だった。

「……くっ、」

根元から緊縛され、大分芯が膨れ上がる。

「……ふぁ」

それに応えるようにひくつく。
高遠はもう微醺を帯びたようで腰は枕より浮かんでいる。
中心は神経が集中していて露口から垂れてゆく愛液に周囲がぐっしょり浸され、乳頭共に極限まで耐え忍んでいた。

「従順な悦い体だ、今楽にしてやるから……」

腰を浮かせるように掴んで恥骨に擦れ合うくらい深く埋めた。
肩に高遠の足を乗せたまま上半身を下げて口付けする。
ちょうど高遠は肩甲骨までベッドに接して、膝が両頬に接しそうにしていた。軟らかい筋肉だ。

高遠のは勃ち切って、頭が弾けそうになる。

俺に合わせて我慢させたくはない、ぐりぐりと中に溢れんばかりに突き入れる。



「―――――――――はああぁ……、 いぁっ」

高遠は喘ぎと共に中で更に締め上げた。

「は、吸われてるみたいっ…… 中めっちゃ、あったかい……」

きゅうきゅう俺に吸い付いて離さない。
感想に赤らめながら俺の腕を爪を立てて力いっぱい掴んでいる。




これは賭けに近かった。俺の捨て身で高遠を自我の持つ人間に出来るかどうか。
恥を知るのは悪いことではない。
高遠は笹川兄に嬲られて人間らしさが欠け完璧な躾の下に逆らう恥じるというものを知らず家畜のようにただ受け入れていった。

高遠光は家庭の事情により彼のルールに順応するほかなかったのだろう。母親より、笹川千歳を選ぶ以外選択肢はなかったのだ。

笹川千歳からの解放、それによって高遠光は生まれ変わるか、支えを失い腐るかのどちらかだった……、高遠光は生まれ落ちた。

今宵俺と共に。

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