《MUMEI》
簡易医療所&医術士
「行けぇぇ!!」
エミの声が空に響く。
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!
彩詩の背後から次々と炎を吹き出しながら飛翔する円筒形の物体(ミサイル)がリオレイアの体に直撃していく。
「あっはっは〜〜!!」
ドッカアアアアアアン!!
爆発を満足そうに見ながら、エミがガッツポーズをしているのが視界に入る。
リオレイアの体がさらに真横に吹っ飛ばされていく。
「エミ・・ありがと。」
泣き笑いのような表情を浮かべながら、大きく息を吐く彩詩。
そんな彩詩の感情を台無しにするような台詞をエミが叫ぶ。
「あ・・・やっば!!行き過ぎる!!」
調子に乗って叩き込んだミサイルはリオレイアの体を加速させすぎ・・
このままでは河を越え、公園に落ちる。
「な・・何やってんの〜〜〜!!!」
突っ込む彩詩の横を上から追い抜いていく一対の翼。
「叩き落すだけなら、十分できる。」
直上から落ちてくるのは暴風を纏ったリアム。
渦巻く風がシルフィールドに集まり、貫くためではなく打撃するためにその力を解き放つ。
叩きつけられた風は、リオレイアを河へと叩き落す。
ドシャアアアアアアア・・
巨大な水柱が上がる。

「アイズ!!受け止めて〜〜」
「・・え?」
ドシャン・・
リオレイアが落ちた河のすぐ横の公園。そこではキティホークとアイズが怪我人の手当てをしながら戦っていた。
「う〜〜・・・なんでいきなり落ちてくるんですか・・」
「ゴメン・・」
アイズを下敷きにしていた彩詩が立ち上がり、周囲を見渡す。
落下のダメージはアイズが張った結界に当たり、落下速度が遅くなったため、ほとんど無い。
「彩詩!髪が濡れたんだけど・・痛んだら責任とって貰うよ。」
側に居たモンスターを蹴り飛ばしながら、キティホークが彩詩に視線を向ける。
水柱、上がりきれば後は落ちてくるだけ、雨のように・・
「えぇ!!私の責任!?」
弓を収納し、剣を構えながらキティホークに声をかける。
無言で微笑むキティホーク。
「・・・簡易医療所って感じ?できれば手当てをお願いしたいんだけど・・」
リアムがアイズの張った結界の中へと入りながらアイズに声をかける。
「あ、はい。本当は・・ちゃんと外まで移動したかったんですけど・・」
アイズはリアムに走り寄りながら簡単に状況を説明する。
「要するに、彩詩と別れた後、ココまで移動したけど、モンスターの大群に足止めされてるってことね?」
「はい、師匠一人でなんとか・・キティも怪我してて・・正直、もうダメかな〜とか思ちゃってたり・・キャ!!」
リアムの腕の手当てをしているアイズにナイフの鞘が直撃する。
「余計な口叩く前にさっさとやる事をしなさい!!」
「やってるもん!!・・モノを投げるなって散々人に言ったくせに・・」
後半はリアムがギリギリ聞こえる程度の声だったのだが・・
「アイズ〜後でちょっと話をしましょう。」
キティホークが邪悪な笑顔を向けていた。

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