《MUMEI》
いたの?パンチ…
その時だった…


ホーム・ストレート上で岡ヤンの NSR を従えて、パンチパーマが乗るオレンジ色の NSR が通過していった。


勿論、岡ヤンが抜かれた訳ではない。

岡ヤンがパンチパーマを周回遅れに飲み込もうとしているのだ。


オレ『あれ!?…パンチの奴、もう周回遅れになりそーやん…なんか早くなぃ!?』

オレが早いと言ったのは、パンチパーマが周回遅れになるタイミングのことだ。

パンチパーマと岡ヤンの予選タイムの差は、コンマ7秒ほどだった。

その通りの実力差があったとしても、41周で周回遅れになるには少し早いのだ。


それは岡ヤンのペースが上がったか、もしくはパンチパーマのペースが落ちたことを意味していた。

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