《MUMEI》
皆が大好き
「まずいよ〜お姉ちゃん…どうしよう…」


「う〜ん…涼姉が本気になったら…勝てる気しない…」


「…おねぇ…強い…」


今は、姉妹会議中…

上から、
奈美
このか


今日の帰り道…
龍と涼風を監視していたのは、もちろんこの子ら…

どうやら三人共、涼風の本気を感じ取り、そうとう焦っているようだ…


「涼姉は、今まであまり積極的じゃ無かったけど……今日の様子を見た限りじゃ…これからすごくなりそうだね…」

「涼風お姉ちゃんが本気になったら私達勝てないよ〜」

「む〜……」


三人で悩んでいると…


「お〜い三人共ここか〜?」


いきなり部屋に龍が入って来た…


「あっお兄ちゃん!」

「三人共飯だぞ、何してたんだ?三人で?」

『…………………………』
まず、雫が動く…

「……おにぃ…抱っこ…」

いつも通りにねだった…

「…ハハッ……おいしょ」
龍はいつも通り抱っこした…


「………………おにぃ…」
「ん?何だ?」

「涼姉の事…好き?」

「好きだぞ」

『!!!!!!』

「でもお前達の事も大好きだ」

『え?』

「今日、帰り道見てただろ?」

「……ばれて…た?」

「まあね」

「だから、涼風が積極的になっても、お前達も大好きだからな〜」

そう言って雫にほお擦りをする…


「あ…む…むぁ…にゅ…」

「だ〜!何してんだ!兄貴!」


「お…お兄ちゃん…わ…私も…あわわわ」


やっぱり、龍は皆が大好きなんです。

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