《MUMEI》
頑張るぞ〜《水城》
(………帰っちゃった…)

「本当に…あんな男のどこがいいわけ?」


「葵ちゃん…」


そう、実は葵ちゃんも同じ班なのです


「あんたみたいに可愛かったらもっといい男見つかると思うよ?…まぁ…顔は…そこそこだけどさ…」


あ!今更ですけど新堂君はかなりカッコイイですよ〜

でも…私は別にそういうつもりじゃ無いんだけど…


「別にそんなんじゃ無いよ〜」


「そぉ…でも、今、新堂が帰って行く時、水城すっごい切なそうな顔してたよ?」


「へ!?嘘!?」


「…やっぱり…」


「え?あ…いや…本当に違うよ」


「……私なんかが…好きになったら…迷惑だよ…」


「……はぁ?何で!」


「私みたいな女じゃあ…新堂君とは釣り合わないよ」

「………何言ってんの!!どっちかっていうと、新堂の方が釣り合わないからね」


「…そんな事ないよぉ…」

「…水城…あんたバカ?」

「う〜…バカじゃ無いですよ〜…」


葵ちゃんが私の肩に手を置いて…


「学年一可愛いんだよ?あんた」


私はよく“可愛い”と言われる…


そうかなぁ……?


「安心しろ、あんたは可愛い!」


そう言って、私の頭を撫でる…


「………本当?…」


「本当」


…………そっかぁ…


…………よし……


頑張るぞ〜

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