《MUMEI》
仲間
―俺たちは仲間だった。
いや、今でもアイツとは仲間だと……俺は信じている。

奴と出会って、すぐに始まった戦争。
国家の醜い争いが終わるまでの5年間。俺たちは共に戦い、傷つき、同じ時を過ごした。
弾丸が飛び交う街中で、数え切れぬほどの屍が転がる街中で、死の想いを共有した俺たちは、いつしか俺たちはこれ以上ないほどの友情を手に入れていた。

俺は奴のことをよく知っていた。
奴は俺のことをよく知っていた。
戦争が終わり、これからは共に旅を続けることが出来ると信じていた。そう………信じていたのに。

何処で、何を間違えたのだろう。奴は一人でこの世から去ってしまった。



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