《MUMEI》 深呼吸, 雅樹の彼女になったんだ…。 雅樹は私の彼氏になったんだ。 これからきっと、幸せな日々がおくれるよ…。 私は雅樹とケータイ番号とメルアドを交換した。 いつでも連絡がとれるように。 雅樹は芸能人だから、忙しくてなかなか会えないしね。 雅樹の彼女になった夜…… 私は雅樹が出ている歌番組を観た。 相変わらず歌が上手くて…… 私は雅樹の歌声に夢中だった。 月曜日―… この日がきた―………。 真琴に私の素直な気持ちを伝える日が…………。 マサヤ「おっ!!おはよう、秋菜!」 ハルカ「オハヨー!!」 チナツ「秋菜ぁぁぁぁぁ!」 皆は普通に接してくれた。 千夏なんて嫌な顔もせずに。 私に対しての優しさ………だよね? 千夏の方が傷ついてるのに…。 チナツ「ねぇ!!聞いて!!私ね、新しい恋することにしたの!!」 「………えっ!?」 千夏のイキナリの前向きな言葉に私は目を丸くした。 チナツ「失恋なんて生きていれば一回ぐらいあるし、そんなんで何時までもうじうじしてられないしね!!新しい恋をすれば失恋なんて忘れられるさぁ♪」 「千夏………………」 千夏… 千夏はこの時、凄い笑顔だったけど……… 精一杯の笑顔だったかもしれないけど… 私は気づいちゃったよ………。 無理して笑顔をつくってることに…………。 ちらっと、真琴の方を………見たことに………。 "放課後、屋上に来て" 私はそう書いた紙を真琴に渡した。 口で言おうとしたんだけど、なかなか言えなくて………。 私は1日の終わりのチャイムが鳴り終わったと同時に、教室を出た。 向かった先はもちろん、屋上。 真琴はもちろん、まだ来ていない。 私は深呼吸した。 やっぱり緊張はしてて。 私は誰もいない屋上で何回も何回も深呼吸をした…。 , 前へ |次へ |
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