《MUMEI》
マフラー
,






ハルカ「皆、おはよう」


三日ぶりに遥が学校に来た。



チナツ「遥…おはよう…」


久しぶりに見た遥の顔は少し疲れきっていた。


そして目が凄く赤かった。


泣いた後……みたい。



マサヤ「大丈夫……か??」


ハルカ「大丈夫、大丈夫♪ちょっと風邪ひいただけだよ!!」


風邪………ひいた…だけ??


そんなわけない……。


遥はどれくらい嘘をつけばすむの??


ハルカ「もう冬だね〜!!マフラーしないと寒い!あっ!!それ、秋菜のマフラー?可愛いね!!」


遥は私たちの目も顔も見ずにベラベラ話す。


私たちは口を開くことが出来なかった。


ただ、ただ………



無理して笑っている遥を見ていた。













「秋菜……元気ねぇな…」


雅樹は番組の収録が終わって私の家に来てくれた。


「そう………かな…」


「この前の友達のこと…??」


雅樹は何でもお見通しだ。


「うん…今日、学校に来たんだけど…ずっと無理して笑っててね…私…何も言えなくて…」


「……そっか…」


雅樹はそれだけ言って私を優しく抱きしめてくれた。




私は雅樹に包まれながら……




遥が可愛いって言ってくれた






バーバリーの






マフラーを見つめていた……。






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