《MUMEI》 君君の、声がした。 ―…それは、いつだって、 おれに勇気をくれる声。 おれを笑顔にさせる声。 …君に初めて会ったとき 本音を知られるのも、悪くない ―…って、思えたんだ。 君はいつだって強くいようとして、 涙をこらえて、その小さな肩を震わす。 その度に、 おれは、君を護りたいと 君のそばにいたいと そんなことを強く願ってしまうんだ。 おれは、強くなんかないけど、 君がそばにいてくれさえすれば―… 世界中の誰よりも、 強くなれる気がすんだ。 息を切らして、 汗をかいて、 ―…すこし、泣きそうな顔をして おれの名前を呼んだ君を ただ、愛おしいと 心から、そう思ったんだ。 前へ |次へ |
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