《MUMEI》
怒り
,



私たちは手紙を読み終わると声も出さずに泣いた。



遥は………



親からの虐待を受けていた。


私たちが見たあの傷は…それによってつけられたものだったんだ………。


許せない………


遥の両親が許せない……。


遥が自殺なんかしたのは…
両親のせいだったんだ。


これじゃあ両親が遥を殺したのと同じ………。


今思えば、葬儀に遥の親らしき人なんていなかった。


葬儀にも来ないなんて…。
親なんかじゃない!


マサヤ「許せねぇ……遥が自殺したのは両親のせいじゃねぇかよ!」

マコト「最低だ……この親…」


チナツ「遥が傷ついてるのにも気づかないで……」


私たちは涙と共に、怒りも込み上げてきた。


遥の両親が……許せない。


遥の命を奪った両親が…憎い。


遥は無理してまで、私たちに最後まで笑顔を見せてくれていたのに…。


遥は皆に愛されていたのに…!!

チナツ「行こう………」


マコト「え―…??」


チナツ「遥の両親のところに!あんな親…訴えてやる!!」


千夏はいきなり走り出した。


私たちはそれを追いかける。










私たちの怒りは………







言葉では表せないものに、








なっていた―…








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