《MUMEI》
伝えたい
,




1月8日―



今日から学校…



遥がいない学校生活が始まるんだ…。


雅樹に遥が自殺してしまったことを話たら私と一緒に泣いてくれたんだ…。
そして遥の両親のことでは私たちと同じように怒っていた。


雅樹に話して良かった……
って思えたんだ。










「今日から学校…だが、悲しいことにうちのクラスは1人…欠けてしまった……凄く残念だが弓崎の為にも明るく頑張ろう」

弓崎とは遥の名字だ。


生徒たちは皆、俯く。
先生は目が腫れていた。
千夏は泣いていた。
真琴は声を押し殺しながら泣いていた。
雅也は少し声を出しながら、涙を流していた。


遥―……
私たち頑張るから…
遥の分も頑張るから…


私たちのこと…
ちゃんと見ててね…。













マサヤ「皆…カラオケ行かないか?」

放課後……
雅也はいきなり私たちにそう言った。


チナツ「カラオケ?」


マコト「何でこんな時に…」


マサヤ「こんな時だからこそだ!!俺たちは遥がいなくても頑張れるから安心しろって歌で伝えようぜ…」



「……そうだね」


私が力なく賛成すると、2人も賛成した。


歌で……
遥に伝わるなら伝えたい。



私は平気だよ…って。







遥に…



伝えたい―……。





,

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫