《MUMEI》
長女すみれ登場
「…ヤッホー京〜♪」


「こんにちは…すみれお嬢様」


入って来たのは…


椿ではなくすみれお嬢様だった…


西園寺 すみれ様

西園寺家長女

すなわち椿の姉…
(高校二年)

すみれ様も椿も奥様に似て美人…

まだ、執事は決めていないようだ…


「京…好き…」


らしい…


僕はすみれ様に好かれているみたいだ…


でも僕はすみれ様の執事は出来ない…


だから困っている…


「ぼ…僕は…椿の執事ですから…」


「じゃあ…愛人でいい…」

「それはちょっと…」


「京、私の事嫌い?」


「好きですけど…」


「じゃあいいじゃん」


「いや…」


つばきぃ〜助けてぇ〜


「京…カッコイイ♪」


後ろから抱き着いて来る…

「ちょっ…ちょっと…すみれ様!」


「“すみれ”って呼んでって言ってるでしょ〜」


「す…すみません…」


「ダメッ許さない」


「えぇ!そんなぁ…」


すみれ様はしばらく考えた後…


「う〜ん……キスで許しちゃう」


「…へ?……いやっそれは無理です!…」


「いいじゃん」


「椿に殺されます…」


「私が守ったげるよ〜」


「そういう問題じゃ無くて〜………」


「何やってんの!お姉ちゃん!」


声の主は…


「椿!助けてぇ〜」


「お姉ちゃん!京は私の物って言ってるでしょ!」


椿が僕を抱き寄せながら言う…


「そんなの関係ない!」


すみれ様が僕を抱き寄せながら言う…


「関係ある!」


「関係ない!」


繰り返し…


皆が僕を気遣ってくれる…

それは…


僕が一番大変な仕事をしているから……

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