《MUMEI》

「お前は誰だ!」


「また我に会いにきたのか?」


「お前は誰だと聞いているのだ!」


「我にあれを見せてくれ。お前のあれは我の心を癒やす。」


「あれとはなんだ!」



目の前にいる龍は、私のことが見えていないみたいだ。


全然会話が成立しない。


私は後ろを振り返ったが誰もいない。



「逃げよ…、ラヌ…。」


ラヌ?
誰だ…。

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