《MUMEI》 突然、聞こえた声, 土曜日…… 私は公園に来ていた。 何をするわけでもなく、ベンチに座ってただ、ただ、ボーっとしていた。 何か此処に来ると安心できる。 私は目を閉じた。 風の音が微かに聞こえたような気がした。 木の葉っぱはサワサワと音をたてる。 いいところ…… 私はウトウトしていた… その時…… 「秋菜か??」 声がして私は、一気に目が覚めた。 この声……… もしかして…… 「裕樹…………??」 嘘でしょ………?? 何で裕樹が……… 「今日はさすがに1人か」 裕樹は私に少しずつ、近づいてくる。 でも足が動かない。 人って何で、こんな時に限って体が動かなくなるんだろう…。 「いつもはあのウゼェ夏川が秋菜の傍うろちょろしてて近づけないもんな〜」 「来ないでよ…」 「そう言うわりに、逃げないんだな」 裕樹はもう既に、私の目の前まで来ていた。 裕樹は私の髪に手を伸ばす。 私はそれでも逃げれない。 どうして…… どうして…… 誰かっ―……………!! 「秋菜に触んな!!!!!」 えっ…… 私は公園の入り口を見る。 それと同時に裕樹も公園の入り口を見る。 そこにいたのは……… 紛れもなく、 あなただった…。 , 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |