《MUMEI》
雅樹の誕生日
,







夜―………




私の家には雅樹が来ていた。




「雅樹…もう18歳だね」


「本当だな〜…早い」


私は雅樹の手を握った。


「おめでとう」



「秋菜に言ってもらえるとまじ嬉しい…」



私は笑いながらプレゼントを渡した。


「雅樹が…使うようなの選んだんだけど…」




「ありがとなぁ!!秋菜がくれたものなら何でも使うから!」



雅樹………





嬉しい……。




「なぁ、秋菜」



「何?」



「俺の言うこと聞いて??今日だけ!俺の誕生日だから」



「いいよ」







「秋菜からキスして♪」








はい…?


「今、何て………」


「キス!してって言った!」



えっ…


え――――――――!?





「してよ〜!!秋菜から!」


恥ずかしい!


私からなんて!



「早く!今日、俺の誕生日!」


それは……否定できない。



「キス…すればいいの??」


「それ以上やってくれんの??」



「無理!」



「なら早く、キス!」


う゛ぅ……




絶対に遊んでる。



私はゆっくり雅樹に近づく。



そして、






唇を静かに重ねた。












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