《MUMEI》

マスターは、水の入ったビンと、コップと、薬と注射をカゴにいれている。


「早かったな。」


「はい。」


マスターはゆっくり俺たちの所に降りてきた。


『テンア、薬だぞ。』


俺はテンアの顔を見た。


だがテンアの顔は、真っ青になり、表情が固まっていた。


『テンア?』


「薬と注射は嫌だ…。」



テンアの体は震えていた。

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