貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い《MUMEI》
闇に閃く光。
金属の擦過音が、二人だけの間に高く強く鳴り響く。
「一一一一っ」
「大言の割に大した事は無いな、お前」
男は己の剣を傾け、青年の剣戟の防御に全精力を費やす。
青年は剱を緩やかに振り放つ。
それは、如何な怪奇であろうか。
非常に遅々としたその剣はその実、幾重もの斬撃を纏っていた。
「ぐっ……、言わせておけば。良い気になるなよ小僧一一一一!」
負け惜しみにしか聞こえない。
既に把握していた。
コイツは俺の敵じゃない、と。
「口だけは達者だな。そこだけは誉めてやる。だが、貴様はそれだけだ」
二剣が交差し、打ち合う。
砂の城を潰すが如く、ヴァンデスの剣は粉々に砕散した。
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