《MUMEI》
四人の他に…
もう、助かる最善の術はないのか…

4人全てがそう落胆しかけた矢先だった。


―♪♪♪…―


静まり返る部屋に、電子音が鳴り響いた。


「メール…?」


その音はパソコンから発せられていた。


一体誰からだろう。

友達からだとしたら、携帯が鳴るはず。
パソコンにメールを送ってくる人間など滅多にいないのだ。

洋平は、予測のつかない宛て先人のそのメールを開いた。



「あ!!」


洋平の反応に、他の三人は直ぐさまパソコン前に集まる。


「これ…」


一番始めに画面を目にした司が言葉を詰まらせた。


「何々?誰から…え‥?」


遅れて美樹と優香も同時に絶句する。




差出人は管理人。


ホラーサイト『霊道の扉』の管理人からだったのだ。


送られてきたそのメールは、一通目とは似ても似つかない内容が書かれていた。


そして


「こいつ、一体何者なんだよ…」


此処に集まる四人の他は、誰も知り得ない事が書かれていたのだ。

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