《MUMEI》

(このまま何もせずにトップの座を開け渡しては、岡ヤンに顔向けできん!)

オレは、ゼッケン1の NSR のパッシングを阻止すべく、なけ無しのレーシング・スキルを駆使して1コーナーへとアプローチする。


強引にインを閉めるも、コーナリング中の速度を殺し過ぎたのか、立ち上がりのダッシュがつかない!

ゼッケン1のマシンは、立ち上がりのアウト側からオレに並びかけると、そのまま直角コーナー進入ラインのインをキープした…。


(岡ヤン…兄貴…ゴメン…。)

それは実に呆気無い転落劇だった…。

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