《MUMEI》
花火
鼻緒が指の間に食い込んで、じんじんする。

『こりゃあ‥花火は中止だな』
『だね…』

かなり、残念…。
楽しみにしてたのに…。


―ピンポンパンポーン カガッ
『ただ今から、花火大会を開催致します』


へっ?


『花火だってよ!三上!』


あたし達は空を見上げた。


真っ赤な花火が広がった。

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