《MUMEI》 「ここが空の家かぁー。」 僕と加奈は、買って来た物を机の上に置いた。 「狭いでしょ。」 僕の家は、ごく普通のマンションだった。でも、全ての部屋をたしても加奈の部屋と広さは、変わらない。 「そんな事ないよ。 ねぇ空の部屋行きたい。」 「僕の部屋?」 「うん」 「別にいいけど何にもないよ。」 「それでもいいよ」 「こっちだよ」 僕は、加奈を自分の部屋に連れてった。 僕の部屋は、机とベットとクローゼット以外何にもない。しかも、クローゼットの中もほとんど何も無い。 「何も無いでしょ。」 「でも、それが空っぽい。これで部屋に一杯物があったら、なんだか空じゃないみたい。」 「なんで僕っぽいの?」 「空は、クールだから」 「………」 前へ |次へ |
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