《MUMEI》
ナルシスト
,





「では、もう一度聞きますが文化祭で何をやりたいですか??」


文化祭の話し合いが始まる…



すると、さっきまで騒がしかった教室は一気に静まった。



「あの…もう決めないとダメなんですよね…何でもいいので意見ありませんか??」



「はいっ!!」



いきなり手を挙げたのはなんと雅也だった。



「夏川くん!何かありますか?」


「カラオケ大会!」



…………………………。



「他に何かありますか??」



「おーい!!俺の意見スルーかい」


「意味分からない…雅也、カラオケ大会って何??」



文化委員の人はめんどくさくなったのか、遂にタメ語になってしまった。


「そのまんまだよ!!カラオケだよ!!歌うんだよ!!ステージで」


「「「ステージ!!!???」」」



クラスの皆は一斉に雅也の方を見た。



私はあまりの声の大きさに耳を塞いだ。


「そう!ステージの上で好きな曲を歌って聴いてる人たちが点数をつける!!よくね!?」


雅也は立ち上がって叫んだ。


「俺って天才!」



…………ナルシストめ。



「じゃあ、3年8組はカラオケ大会とやらでいいですか??」



「「いいでーす」」



皆は適当に返事をして話し合いは終了。



雅也は私の方を見て



「俺ってまじ天才!!」



とか言うから私は




「ナルシスト」




って、




返してやった。








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