《MUMEI》 しばらくいろいろな話をした。 加奈は、買ってきたコンビニ弁当を食べ、僕は瓶に入った血を飲んでいた。 「空は、なんでご飯食べないで、いつもそれを飲んでるの?」 「食欲ないんだ。でも、何か体に入れないと、倒れるから、仕方なく飲んでるんだよ。」 勿論嘘だった。でも、こういうしかなかった。 「そんなんだ。でも飲むだけじゃなく、何か食べた方がいいよ。」 「うん。心配したくれてありがとう。」 あぁ、加奈が僕に優しくしてくれると、僕は自分を、抑えられなくなる。 加奈が動く度に、加奈の鎖骨や首筋が視界に入る。 僕は、噛み付きたくなるのを必死に抑える。 「空?どうしたの?」 「うんん、何でもないよ。」 知らず知らずのうちに、加奈の首筋や鎖骨を見てしまっていた。 「空、なんか隠し事してるでしょ?」 「しっ、してないよ。」 僕は、必死に否定した。 「そう?」 「うん」 加奈は、渋々納得したが、まだ納得仕切れてないようだ。 「なんかあったら言ってね。力になるから。」 「ありがとう。」 僕は、【言えたらどんなにいいか】っと心の中で呟いた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |