《MUMEI》
隆志視点
「…はー、いきなり寝てるし…」

すっげー無防備に、幼い寝顔。

極端な身長差はない筈なのに俺の貸してやったシャツが膝近くまできている。






躰の細さの違いか…。






つか最近裕斗は痩せた気がする。





更にくっきりと浮きあがった鎖骨…、白くて長い、細い脚。






日本人ではあまり見かけない薄いピンクの唇が堪らなくて、




俺は指先でゆっくりとなぞった。





「ばーか、諦める訳ねーだろうが…、こんな美人誰が離すかよ」






俺もベッドに横たわり裕斗を抱き寄せた。




かなりがさつで、自分勝手で、優柔不断で、しかも極端な寂しがりや。




「…顔だよなー、ずるいな…、美人は性格悪くたって許されちまう」








リングをはめた方の手を取り指を唇でなぞる。






首筋からボディシャンプーの香りがして…また躰が熱くなりだした。






――全くよー、ハメてもハメでも足んねーなんて…、俺は厨房か。





顔だけじゃない、躰の相性が今まででとにかく一番良い。






肌と肌が吸い付く一体感、小さな愛撫にも敏感に答える、真っ白な肢体…。





女とは違って、きつく痙攣しながら根元まで絞めつけてくれるこの部分。






大胆に簡単に脚を広げたり、男が本当に好きそうにフェラするくせに
バイブなんかはマジで珍しそうにしていた。






こんなモノ今時誰だって持ってんだろ。



つか使い回し嫌がるとか可愛い過ぎだし。






…スレてるくせに。






「あー、コイツ堪んねって…」






俺は裕斗からゆっくりと離れた。








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