《MUMEI》
砂漠の夜2
かなり飲んだマッシュを塔にある居室に送って、ロックとセリスは客室の階に向かった。ロックもいつの間にか飲んでいたようで、ふらふらと足元がおぼつかない。
「ロック、ここ階段だから…」
「んっ…大丈夫」
何とかふらつくロックを支えて、部屋の中へ連れて来た。ロックはそのままベッドに寝転がる。
セリスが毛布に手をかけようとすると、
「えっ!」
ロックがセリスの手を取り、グイッと引っ張った。セリスは不意の事にバランスを崩して、ロックの横に倒れ込む。
「ちょっと…ロック??」
ロックは素早くセリスの上に乗り、頬に手を寄せながら彼女を見つめる。いつもの優しい眼差しではなく、強く切ない瞳で見つめていた。セリスは動けずかたまったままだ。
何も言わず、ロックは唇を重ねた。優しく触れるようなキスに、なすがままのセリスだったが、無意識にロックの首に手を回していた。口付けは徐々に熱さを増し、お互いの舌を絡め吐息をもらす。
「セリス…」
求めるような強いロックの視線に、セリスはドキリとする。そんな表情で見つめられたら、期待してしまう…
透き通る美しい金髪が輪のようにベッドに広がっている。ロックは白のワンピースの上から彼女の胸をまさぐり、首筋に舌を這わせる。
「やっ…ちょっと…」
セリスは抵抗できなかった。ロックが自分にに少しでも気にかけているのなら…求められるがまま応えてしまうほうが…

セリスもかなり酔っていた、くすぐったい感覚に、甘い声をかすかにもらした。それはますますのロックの情念に火を付ける。

セリスは初めてでは

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