《MUMEI》
集い始める剣
「・・・守護騎士だ!助かったぞ想花。」
ロシュと離れ、街を疾走していた二人が街の中央公園へと入っていく。
「や、二人共。怪我してるならアイズ・・そこの子の所に行って。」
彩詩が二人に気がつき、アイズを示しながら駆け寄る。
「・・・・・・・彩詩様、狩月と琴が!!」
吹き飛ばされていった光景が目に焼きついているのか、震えながら彩詩に縋り付き声を上げる。
「ボンカー場所はどの辺?」
想花を抱きしめながら彩詩がボンカーに問いかける。
「東の17区の辺り・・のはず。そこから吹っ飛ばされたから・・」
今来た方角を指差しながらボンカーは説明をする。
足音が聞こえてくる。
「・・・バンプ!?」
全身の至る所に傷を負ったバンプとそれに担がれているロシュ。
「・・悪ぃ・・後頼む。結構・・厳しい・・」
ドサリと崩れ落ちるバンプ。
「気を失っただけだよ。命に関わるような傷は無いね。こっちの方も。」
キティホークがざっと診察し治療を始める。
「リアム、ココお願いね。私は狩月と琴君を探して来る。17区ならエミが居た辺りだし・・大丈夫だと思う。」
「了解、さっき戦闘が遭った辺りだね。」
リアムが頷きながら立ち上がる。
「主人、一人では危険です。せめてソコの方と一緒に行ってください。」
意識が戻ったのか、式夜がゆっくりと体を起こす。
即座にアイズが駆け寄り傷の具合を確かめ始める。
「けど・・」
「きゅ〜・・一応ごまも居るよ〜〜」
腕を挙げながら声を出すごま。
「重傷ですが・・これだけ手当てを受けた後なら少しは戦えますよ、彩姉さん。」
リースもゆっくりと立ち上がる。
「あ〜・・でも・・」
「行ってきな。私一人でも十分だし、アイズの援護もあるからどうとでもなる。」
キティホークが治療を続けながら笑う。
「わかったよ。リアム急ごう。」
フライウィングを起動させ、飛翔する彩詩。
「ん。」
頷くとそれに続くリアム。

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