《MUMEI》 佑を間近で久しぶりにみた。 少し黒めの肌。 栗色の髪。 肩に多少かかる髪。 セットして、 かっこよく見えるけど、 テスト間近の佑の 勉強わかんねえ の声に かけつけたあたしが見るいつもの佑の髪は シャワー浴びたての ペタンコの髪。 佑が一生懸命選ぶ香水の匂いじゃなくて、 佑の家のシャンプーの匂い。 あたしにとっては、ペタンコでもペタンコじゃなくても 佑は変わらない。 相変わらず、 目は二重でぱっちりしてる。 けど、 なんか 年取る度に 目はキリってして 男らしいなって思ってた。 でもすごく、幼い笑顔でわらうんだ。 偽りのない表情で。 こうやってみると 佑てカッコイイんだなって思った。 でも、 何も言わずに黙々と歩き続けるうちらに、 また近くなる理由を与えてくれる キッカケは、 見つかりそうもなかった。 前へ |次へ |
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