《MUMEI》 「加奈、お風呂入ったら?そろそろ10時になるし。」 いつの間にか、こんな時間になっていた。 「うん、空も一緒にどお?」 「僕はいいよ。後で入るから、加奈先にはいっといでよ。」 「わかった。なら、お先に。」 加奈は、風呂場にいった。 本当は、一緒に入りたかった。でも、そうなれば僕は、とても、我慢出来なくなって、加奈を襲っていたたろう。 誰も僕なんか好きになってくれない。どうせ皆どっかに行ってしまうんだろう。 昔から続くこの孤独感。死んでしたいたい位に辛い。 こんな僕を救ってくれたのが、刃物だった。 手を伸ばせば、そこにある物だから。 刃物と痛みは、ずっと側にある。傷と痛みは、生きてる証になる。 僕は、ポケットの中にあるカッターを取り出して、左手を切りつけた。 痛みが走り、真っ赤な血が流れだす。 流れでた血を舐めた。 「マズい」 自分の血は、とても不味かった。 僕は、一通り血を流した後、血を拭き取った。 もう、ずっと前から続く行動に何も感じなくなってきた。 前へ |次へ |
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