貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
入部
あたし、松村 優紀(マツムラ ユウキ)は今年で高校二年生になりました。

一年生は、バイトと勉強に明け暮れた日々を送っていた。

だから、今年は部活に入って高校生らしい生活を送ろう。

そんな目標を立てていた。

でも、何部に入ろうか?

運動は苦手だから、入るなら文化部。

思い付いたのは、演劇部だった。

演劇部には、仲の良い友達もいたし、高校入学した時に少し興味のある部だったから。

でも、入部する前に演劇部がどんな部活なのか?
演劇部の夏実に聞いてみることにした。



吉野 夏実(ヨシノ ナツミ)は、あたしの友達の友達。

この頃は、それほど仲良しという感じではなかった。
部活に入ってからかなり仲良くなるんだけど、よく相談にのってくれて頼りになる子だった。

少しおせっかいだったり、無神経な発言がある子だけど、わざとじゃないから自然と許せた。

男嫌いで、男というだけで毛嫌していた。

少し変わった子だけど、この時はいい子だと思っていた。

何事にもすごく真面目で、口煩いとこがあって、評判はあまりいい子ではなかった。

でも、あたしは好きだったよ。



お昼休み

ご飯を食べ終わった後に夏実に聞いてみた。

「夏実!!」

「何? 」

ケータイに夢中になっていた夏実は、驚いた様子で顔を上げた。

「あたしさぁ〜演劇部に入ろうと思うんだけどね」

「本当に?!」

すごく嬉しそう

「そんな嘘言わないよぉ〜」

「わぁ〜い☆」

夏実は、演劇部が大好きだから部員が増えることをすごく喜んでくれた。

部員が増えれば部費も増えるし、講演なども楽にこなせるし

いいことづくしだから、喜ばないわけがなかった。



「でもやっぱ演劇部って大変?」

「ん〜…
文化部の中では一番ハードかもね」

「何時くらいに終わるん?」

「いつもは、だいたい六時半くらいだよ。
大会の時とかはさらに遅くなるし、校欠とかも多いね」

「そんななんだぁ」

「でも、先輩とかとの交流があって楽しいよ」

「先輩かぁ〜……いいなぁ」

「かなり楽しいよ!!」

「ふぅ〜ん……じゃぁちょっと恵美にも聞いてみよ」
「まぁ、ゆっくり決めなよ」


―キンコン カン コーン…―


チャイムの音と共に夏実とあたしは笑顔でそれぞれの教室に入っていった。



放課後

「恵美。ちょっと平気?」
「平気だよぉ☆
どしたの?」



藤生 恵美(フジュウ エミ)は、高校入学時からの友達。

ずっと同じクラスですごく気が合う。

すごく太っているんだけど、目がクリクリしていて可愛かった。

一重のあたしはそれが羨ましかった。

頭も良くて、模試の成績もよかった。

努力派というより天才肌で、そんなとこも羨ましかった。



「恵美部活楽しぃ?」

「ん〜……楽しくなくはないけど……」

「微妙なん?」

「最近学力落ちてるからさぁ〜」

苦笑い気味

「そっか
帰りとか遅いみたいだもんね」

「それもあるけど……もっと自分の時間も欲しいしね。優紀チャン入りたいの?」

「うん」

「あんまおすすめ出来ないけど……いんじゃない」

「夏実はかなりおすすめみたいだったよ」

「夏実は部活大好きだからぁ〜」

「そうかもね」

「うちさぁ
部活辞めようと思ってるんだけど、先生が辞めさせてくれないから
優紀チャンと入れ換えしてくれないか先生に聞いてみる」

「辞めちゃうの?!」

ビックリしてつい叫んでいた。

「うん……」

「そっかぁ…
じゃまぁよろしくね」

恵美が辞めちゃうのは、悲しいけど

本人が決めたことだし、止めたりはしなかった。

そおゆうのって、うっとうしいからね


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