《MUMEI》
美咲
夏休みに入っても、
あの子のことが、頭から離れない。


ぼぉっとソファに寝転がっていると、



「えっくん、遊ぼお!!」



美咲の声だ。



「…お、美咲!!
いーよ、何して遊ぶ??」



ああ、兄バカ…



「お絵かきしよ!!」



と、美咲の提案。



鬼ごっことかの体力系じゃなくて
よかったと、内心ほっとしながら



「よし!!じゃあ、
お兄ちゃんとお絵かき対決な!!!」



そう答えて、立ち上がった。



「やったあ!!」



美咲が駆け出す。



その後姿を見ながら、


いつかは
『えっくんと洗濯一緒にしないで!!!』

…とか言われんのかな…



とか、父親みたいな切なさを感じていた。

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