《MUMEI》
約束
,




雅樹…!!




雅樹…!!








総合病院まで行きロビーまで来るとそこには2人の大人が…。



「あなたが、秋菜ちゃん…??」



あぁ………



この2人は雅樹の両親か…。





「………はい」



「雅樹は……206号室よ…」



私は走って206号室に向かった。

206号室の前には雅也が立っていた。



「秋菜………早く入ってやれ…アイツが…雅樹が待ってるのは俺たちなんかじゃない……秋菜だ…」


「……うん…」


私は溢れてくる涙を堪えながら病室のドアを開けた。




そこには、白いベッドに包まれた雅樹がいた。




私は雅樹の近くまで行った。




「雅樹……」



「あ………秋………菜…」



「どうして………どうして……こんなんになるまで……」



私は涙を一気に流した。


泣いちゃダメ……!!



雅樹がいるのに…



私の馬鹿………!!




「ごめん………秋菜に迷惑かけたくなくて………」



「私に…………」



「秋菜……モデル目指してるんだろ??雅也から聞いた……だから、言えなかった………秋菜には……もう迷惑かけたくなかった………」



「雅樹………」



「俺、大丈夫だから!この通り元気だからさ!!あんまり気にすんなよ!!」



本物の………




笑顔だった………。



だけど口から零れたその言葉は




嘘だよね……????






「秋菜さぁ…すっげーモデルになれよ??そしたら俺みたいに有名になれるぜ!!芸能人の仲間入りじゃん!!」



「私がモデルになれたら……雅樹もちゃんと芸能活動する??」



「あったり前♪直ぐに良くなるし!」




「じゃあ………私、頑張るね…」



「おぅ!!約束な☆」






雅樹が笑うから………




私も笑った………





雅樹…………





約束だからね??








2人だけの…………










約束だよ……??











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