《MUMEI》
夜のカフェテラス
夜はそもそも、闇だった。
でも人間達が闇を嫌って、

闇は、昼間の太陽よりギラギラとひかり出した。そのひかりに手を出したばっかりに、人間は、
あくせくとひかりの中を走りつづけることになってしまう。

休むことの出来る、闇が消えてしまったからだ。

目指すひかりを、まったく勘違いしながら、生きたり、死んだりを繰り返して。



「…澤城姫夏さん…に、碧嶋春さん…。ですね。」


彼は、何か黒い手帳のような物に僕等の名前を書き連ねている。

奇妙なのは、まっさらなキャンパスノートに赤いペンで、  
【要人】と囲んだ事と、その手帳のタイトルが、【ギロチンノート】だった事…。

「あ…の…、
ギロチン?って…、あの…。」

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