《MUMEI》 深い眠り, "手術中" のランプが消えたのは夜中の4時だった。 院長が手術室から出てきて、私たちは立ち上がる。 「大変お待たせしました…手術は…… 成功しました…」 院長のその言葉に私は泣き崩れた。 良かった………!! 成功………したんだ。 雅樹… 手術室からベッドに静かに眠る雅樹が出てきた。 「まだ麻酔が効いているので眠っていますが、朝の8時には目を覚ますでしょう……13時間にも及ぶ大手術の中……お待ちいただいてありがとうございました」 雅樹のお母さんは泣きながら院長に頭をさげる。 雅樹のお父さんはそんなお母さんを支えながら、院長に頭をさげる。 雅也は端っこの方で静かに泣いていた。 雅樹は病室に運ばれ、私たちは一旦病院をでた。 「秋菜ちゃん………雅樹の為に遅くまでありがとう…きっと秋菜ちゃんの気持ちが雅樹に届いたのよ…」 「そんなことないです……」 雅樹のお父さんとお母さんは雅也と一緒に家に帰った。 お昼に、また来るらしい。 私は友梨と花梨にメールをしといた。 ---------------------------- 遅くにごめんね…。 手術… なんとか成功したよ…!! 2人にまで迷惑かけて ごめんね… 秋菜より ---------------------------- 私は雅樹の病室に行った。 気持ちよさそうに眠る雅樹…… 私はそんな雅樹の手を握りながら深い眠りに堕ちていった。 , 前へ |次へ |
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