《MUMEI》
馬鹿者。
俺はけっこう怖い顔を作って
ソファーの中で寝息を立てている
馬鹿者に声をかける。





「おい、ごら。お前。ここでなにしてんだよ。」



「むにゃ…?」



………………………。
そこに寝ていたのは、まだ十六か、十七くらいの若い女だった。
ばかみたいに、ふざけたリボンを、頭で結って丁髷ヘアで寝ている。


俺は、余計イライラしてきた。



と、
女はむっくりと起き上がり、口を開いた。












「おはようございます。」





何かが切れた。

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