《MUMEI》
相愛
あたし達は、暗闇に染まる真夏の帰り道を、お互いの手を握りながら帰った。

木名瀬君の手は…優しくあたしの手を包んでくれた。


会話が絶えない満点の星の下の帰り道。

道に響く、下駄の音。

あたしの頬は緩みっぱなし。



一瞬で消える花に貰った勇気。
ありのまま伝わったあたしの想い。
指先から伝わる木名瀬君の体温。








すべてが

真夏の



キセキ。

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