《MUMEI》
玉葱はオニオン、ならば葱は英語でなんてー
三人でオニオンスープを啜る。

「…美味しい…。」
ファウナが、ぽつりと言った。

「ファウねぇ、お姉ちゃんと喧嘩したのぉ。」

どうやら家出して、不法に我がホテルシリウスに滞在した理由を語るようだ。

「ふぅん……って!それだけかよっ!」
何だよ。喧嘩して家出?お姉ちゃん?

「中学生かっっ!」「年齢的には、中学生だもんっ!それにそれだけじゃないもんっ」

「ほぉ〜…」

くだらん。くだらん。

「…キリヤ。大人になれ…。」
雷斗に言われてたまるかっ。


「お姉ちゃんが、悪いんだよぉ!ファウのプリン食べちゃって!もぉ!なんか急に先に出てっちゃったんだよ!しかも!いっつも仕事だ。なんだって!結局会社が大事なんだっファウよりぃ〜…う、う…わゎ〜ぁぁぁぁぁん…お姉ちゃんのばかぁ…」



トトロのメイちゃんかっ…。
                           いや、待てよ。奴は、お姉ちゃんは仕事だとかなんか…。



「お前…そのお姉ちゃんと、二人で暮らしてるのか?」


ファウナは涙を拭って、頷いた。

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