《MUMEI》
紙切
『なーおポン♪』
宿題をやっていたあたしの首に手をかけたのは、二之宮枝梨【ニノミヤエリ】あたしの幼なじみで親友。

『なに?枝梨』
『現国貸してー忘れちゃって‥』
『もう‥仕方ないなぁ』

あたしは机の中で手を動かしながら教科書を探した。

―ガサッ
(ん?)
紙が丸まる様な音。
身をかがめて机の中を覗いてみる。
小さな紙切れが1枚入っていた。

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