《MUMEI》
2年後
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雅樹が空へ旅立って、2年が経った。




私は20歳になり、有名なモデルになることができた。




私の指にはあのシルバーリングがキラキラ光っている。




雅樹がくれたあの、ピンク色のストラップも―…。






そしてね、雅樹―…





私には今、大好きな彼がいるんだ。





「秋菜〜!!俺、新曲だした!!」



「また??この前もだしてなかった??」



そう……




あなたの双子の弟の雅也です。



雅也は、雅樹が空へ旅立ってなかなか立ち直れなかった私をいつも傍で支えてくれたの…。




そして、雅也の優しさに惹かれた私は雅也と付き合うことにしたんだ。




雅也は、雅樹と同じ芸能人になり雅樹みたいに人気な有名人。



雅樹の分まで、長生きして雅樹が出来なかったことをやり遂げたいんだって。




「あのさぁ……秋菜…」




「何??」




「雅樹のこと…好きでも…いいんだ……そのシルバーリング…つけたままでもいい……








俺だけの女になって下さい!!」







ねぇ…




雅樹…




私、雅也の隣で幸せになってもいいかな??




雅樹のこと好きなままでもいいかな??




でも雅也のこと…




本気で愛してるの……。







いい…よね…??



柔らかな風に包まれながら
私は言った。



「……はい……」




雅也は笑顔になる。




私は思いっきり抱きつく。




私………





雅也と結婚します。













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