《MUMEI》
いいよ。
食堂につくなり、
あたしは嫌なものをみた。







一緒にいる。
仲良く一緒に売り場に並んでる。
サヤが積極的に話しかけてる。
サヤから腕を組んだ。


あたしは一瞬鳥肌が
立った。


あたしは手を握られただけで
あんなにドキドキしてた。


簡単に腕を組んで、ベラベラ喋るサヤに
あたしは自分の無力さを感じた。

佑は平然とサヤの話しを聞いていた。


あたしは

耐えられず、
目線を反らした。



「いたーだきーますっ」「いただきますー」


ふたりは
呑気に食べ始める。


あたしも割り箸に手をかけた。


その時、
あたしはいきなり



あたしは佑に依存してんだ




と感じた。







佑はあたしと
ただの幼なじみだ。

別にあたしは


なんの関係もない
サヤと付き合ってないにしろ、


サヤとラブラブなのは
見てわかる。



あの佑の幼い笑顔、
サヤは見慣れた顔で、
いや
得意げに見つめてる。


あたしは
あたしだけが
佑の笑顔を



見れてた感覚に
捕われていた


今までも
普通に人気があったし、

よく佑はその笑顔で
笑っていたけど



こんな


奪われた
というような感覚になったのは

はじめてだった。







そして、







佑から
もう


抜け出してしまおうと思ったのも



今が初めてだった。

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